ゴー宣DOJO

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高森明勅
2013.11.17 10:29

正気か?陛下の「お気持ち」に公然と反論を唱える竹田恒泰氏

これまで「旧皇族」と名乗って来た竹田恒泰氏が、
ご火葬を望まれる天皇陛下の「お気持ち」に対し、
ツィッターで公然と反論を唱えている。

何たる不遜か。

まさしく前に述べたように、
形式の墨守のみを伝統尊重の態度と錯覚している…頑迷な者」
並外れて愚劣な(ほとんど狂気に近い)人物」と断ずる他ない。

その主張はー「土葬から火葬への変更には疑問がある。
国民に負担を掛けたくない』という陛下の思し召しにもかかわらず、火葬を導入したら、専用火葬場の建設や儀式の煩雑化により、
より経費がかかる。

予算を掛けてまで火葬に変更して伝統を変える意味がどこにあるの
か」

「天皇陵の造営は国家事業であり、国の予算が充てられるため、
本件は立派な政治課題。
にもかかわらず、
宮内庁は『陛下のご意思』を語った。
これは立派な政治利用ではあるまいか。
議論を封じる意図があるように思える」
などというもの。

言語道断の暴論だ。

まず、今回のように陛下の「お気持ち」が直接、
公表されたような場合、皇室を敬愛する国民であれば、
万一異論があったとしても、ツィッターなどの類いで
手軽に自分の意見を不特定多数の人々に発
信するという
謹みの無さは到底
、許されることではあるまい。

その底なしの軽薄さは、ほとんど正気を疑う。

最初に確認しておく。

ご火葬へのご変更は、両陛下ご自身がお望みなのであって、
宮内庁が勝手に「導入」
するのではない。

宮内庁が発表した文書に
「ご葬法については、天皇、皇后両陛下から、
御陵の簡素化という観点も含め、
火葬によって行うことが望ましいというお気持ちを、
かねてよりいただいていた」とある通りだ。

にも拘わらず、まだ予算の概要すら明らかでないのに、
「より経費がかかる」
から反対とは。

呆れ果てた傲岸さと言うしかない。

そもそも、ご火葬からご土葬への転換のきっかけを作った
魚屋八兵衛の嘆願も
、ポイントは
陛下のご生前のご意思も伺わないでご火葬は畏れ多い」
という点にあった。

この度はその「陛下のご生前のご意思」が、
寸分も疑いのない形で明らかなったのだから、何をか言わんやだ。

「政治利用」云々に至っては、開いた口が塞がらない。

皇室に関する経費は、内廷費も含めて全て「国の予算」
が充てられる。

その中で、陵墓は国有財産たる皇室用財産とされる。

皇室用財産とは
国において皇室の用に供し、又は供すると決定したもの」
国有財産法第3条第2項第3号)。

その皇室用財産たる陵墓の造営については、
皇室ご自身のご意思を最大限、尊重すべきなのは言うまでもない。
しかも、とてつもない壮大豪華な御陵を造って、
国費を浪費しようというのでは全くない。

その逆だ。

これまでより簡素化しようとの、忝ない思召である。

それを「立派な政治課題」だの、
「議論を封じる意図があるように思える」
だのと、
何という言いぐさか。

俺の同意も得ないで勝手なことはするな。俺の意見を聞け」
とばかり、皇室の尊厳を憚り謹むことなく、
無遠慮にクレームをつける態度は、
国民としての節度を遥かに逸脱している。

その上、「議論」まで呼び掛けているのだから到底、
正気の沙汰とは思えない。

陛下のご意思に懸命に従おうとする宮内庁の、
一体どこが「
政治利用」なのか。

竹田氏は、定義抜きで「政治利用」という呪文を振りかざし、
御陵やご葬法についてまで皇室のご意思を全面否認し、
国民の政治論争の材料にしようしている。

国民が土足でずかずか踏み込んでよい領域と、
絶対にそれをしてはならない領域の区別があることすら、
彼には分かっていないとしか思えない。

陛下の思召をできるだけ尊重しながら、
皇后陛下、皇
太子殿下、秋篠宮殿下にもご同意を頂いてまとめた
結論が今回、
発表された内容だ。

それを、真正面から否定することが一体、何を意味するか。

先頃の山本太郎参議院議員の幼稚な行為などとは比較にならない、
不敬の極みである。

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テーマ「政治権力と天皇」



平成25年12月1日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。




「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。


毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 
“ こちら ” でどうぞ。




次回の12月1日(日)開催の「ゴー宣道場」のテーマは

『政治権力と天皇』


民主党政権は「1ヶ月ルール」を破ってまでも、
中国の習近平と天皇陛下を無理やり会見させた。


自民党政権はオリンピック招致という「経済政策・アベノミクス第4の矢」のために、
海外の候補地と激しく争う場に、皇族の威光を利用しようと
高円宮妃久子さまを引っ張り出した。


どちらも宮内庁長官は抵抗したが、政治権力に押し切られてしまった。

 

高円宮妃久子さまはIOC総会で圧倒的な存在感を示され、招致成功に繋がったが、
もし失敗していたら、皇室の権威が損なわれる危険もあった。



天皇陛下がこれを危うい「皇室の政治利用」と憂慮されるのは
当然のことだ。

 

風岡宮内庁長官は「苦汁の決断をした。天皇、皇后両陛下もご案じに
なっていらっしゃるのではないか
」と異例の言及をしている。


同時に「内閣の一員としてぎりぎりの判断をした」と説明している。

 

これに菅官房長官が「違和感」を表明。


なんと安倍晋三側近は、天皇のご意向を受けた風岡長官の発言に怒り狂い、
宮内庁をぶっ壊さないとな」「宮内庁は内閣の一部だ
宮内庁長官に任期や定年がないのはおかしい
などと言っている。


政治家どもは、一体、
自分を何様だと思っているのか!?


政治権力と天皇」の関係性を、この際、徹底的に問わねばならない。

 


次回で定期的に開催する「ゴー宣道場」は終わりだ。

来年からは不定期開催になる。


12
1日は堀辺正史師範も参加される。


熱く、深く、日本の根本問題を語ろう!


この恐ろしく深い問題を、どう笑いを交えながら議論できるかが課題だ。


HP上の申し込みフォームからも申し込み可能です絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のHPメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。
当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。



 道場参加申し込みフォーム



引き続き、往復ハガキでの応募も受付けております絵文字:重要絵文字:記念日


入場料は、お一人1000円です。

参加ご希望の方は、

往復はがき に、『第39回参加希望』 と明記、

さらに、


1. 
氏名(同伴者がいる場合はその方の氏名と続柄・関係など)

2. 住所

3. 電話番号
4. 年齢

5. 
職業(学生の方は学校名)
6. 
募集を知った媒体
7. 
応募の理由と道場への期待


返信はがきの宛名には、ご自分の氏名・住所をご記入の上、


152-8799

東京都目黒区目黒本町1-15-16 目黒郵便局・局留め

『ゴー宣道場』代表・小林よしのり、担当・岸端


まで、お送り下さい。



応募〆切平成25年11/20(水)必着です。


当選された方にのみ
当選通知を送らせて頂きます絵文字:記念日
(往復ハガキで応募された方は返信ハガキで、ネットから応募された方は
 当選メールでの通知となります。)

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします



皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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